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- 高知県内の自主防災組織は3112組織にのぼるが、半分近くが休眠状態だと報じられた。
- 自主防災組織は町内会・自治会を母体とし、共助の中核として訓練や安否確認を担う想定だ。
- 担い手不足や高齢化が背景にあり、組織率という「量」を実効性ある備えにつなげられるかが課題となる。
高知県内に3112の自主防災組織、半数近くが「休眠」
高知県内に設置されている自主防災組織が3112組織にのぼる一方、そのうち半分近くが実質的に活動していない「休眠状態」にあると報じられた。報道によれば、組織の数そのものは多く整備されているものの、名簿や規約は存在しても訓練や点検といった実際の活動が行われていないケースが相当数あるという。
自主防災組織とは何か
自主防災組織は、災害対策基本法に位置づけられた「住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織」で、多くの場合は町内会・自治会を母体として結成される。平常時は防災訓練や避難経路の確認、防災資機材の点検、要配慮者の把握などを担い、災害発生時には初期消火、安否確認、救出・救護、避難所運営の手伝いなどを行うことが想定されている。
大規模災害の発生直後は、消防・警察・自治体といった公的機関(公助)がすべての現場にすぐには到達できない。そのため、自分の身を自分で守る「自助」と、地域で助け合う「共助」の重要性が繰り返し指摘されてきた。自主防災組織はこの「共助」の中核として、全国の市区町村で結成が進められてきた経緯がある。
「数はあるが動いていない」という構図
高知県は南海トラフ地震で大きな被害が想定される地域であり、県や市町村はこれまで自主防災組織の結成率向上に力を入れてきた。今回報じられた3112という組織数は、その取り組みの積み重ねを反映したものと言える。
一方で、休眠状態の組織が少なくないという指摘は、防災の「量」と「質」のギャップを示している。組織率という数値目標は達成されても、実際に動ける体制が伴わなければ、発災時に期待された役割を果たせない可能性がある。この構図は高知県に限らず、全国の自治体が共通して抱える課題としても語られてきた。
背景にある担い手不足
活動が停滞する要因として一般に挙げられるのは、地域コミュニティ側の事情だ。人口減少と高齢化が進む地域では、役員のなり手が限られ、同じ人が長く務めるか、輪番で形だけ引き継がれることも多い。町内会・自治会への加入率低下も、母体となる組織の体力を削いでいる。
加えて、防災活動には訓練の企画や資機材の管理といった実務が伴い、専門知識や時間的な負担も求められる。日常的に災害が起きていない期間が続くと、活動の優先度が下がりやすいという指摘もある。
今後の論点
休眠状態をどう解消するかについては、いくつかの方向性が議論されうる。一つは、市町村による実態把握と個別の働きかけで、活動が止まっている組織を洗い出し、再開のきっかけをつくる手法だ。二つ目は、防災士など知識を持つ人材の育成・配置による支援。三つ目は、複数の組織を束ねた広域的な連絡協議会や、消防団・学校・企業との連携によって、単独の組織に負担が集中しない仕組みをつくる考え方である。
いずれにせよ、地域防災は行政だけでも住民だけでも完結しない。数字上の組織率をどう実効性のある備えに結びつけるかが、引き続き問われることになりそうだ。
※本記事は各社の報道をもとに、編集部が再構成したものです。
📰 情報ソース:NHKニュース



